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トルコ精神医学会会長セルチュク・ジャンダンサヤル氏「性的指向は圧力で変えられるものではない」

2026年10月初旬、トルコ精神医学会(Türkiye Psikiyatri Derneği, TPD)のセルチュク・ジャンダンサヤル(Selçuk Candansayar)会長は、市民社会主導の権利擁護運動「私たちは自由を求める(Özgürlük İstiyoruz)」への支持声明を発表し、性的指向は精神疾患ではなく、国家の圧力や脅迫、処罰によって変えることは不可能であると強調した。

独立系トルコメディアビネット(Bianet)の報道によると 、ジャンダンサヤル教授は、科学的根拠に基づく現代医学において、性的指向と性自認は人間の存在における自然で本質的な構成要素であり、病理ではないことが長年確立されていると述べた。約40年にわたる臨床経験を踏まえ、恐怖や社会的烙印、隠蔽を強いられる生活が精神的健康に深刻な打撃を与えると警告。「人間は自己の存在とアイデンティティと調和して生きられるときにのみ精神的に健康である。恐怖や差別、身を隠して生きることは人間の精神を直接破壊する」と指摘した。

また同会長は、トルコ国内のLGBTI+人権団体や性教育・性感染症対策などの保健機関に対する行政・司法上の取り締まりに強い危機感を表明した。最近の裁判所命令による接続遮断措置では、精神医学会自身や関連する医療団体のSNSアカウントまでもが対象となった。ジャンダンサヤル氏は、非営利団体や学術機関を犯罪者扱いしても個人のアイデンティティを変えることはできず、人々を孤立させ、科学的に正確な医療情報や診療機会を奪う結果しか生まないと訴えた。「誰もが自己のアイデンティティを理由に怯えて生きるべきではなく、市民団体が犯罪視されてはならず、医師の診察をためらうような事態があってはならない」と語った。

一方、トルコ政府当局は一連の捜査や取り締まりの正当性を主張している。法務省や政府関係者は、「私の家族は安全(Ailem Güvende)」と銘打たれた大規模作戦について、「子どもや家族制度、公の秩序の保護」を目的としており、未認可の海外資金や団体法違反の有無を捜査するものだと説明している。

1995年に設立されたトルコ精神医学会(TPD)は、同国の精神医療分野における最大の専門職団体であり、数千名の精神科医を代表し、根拠に基づく医療水準の向上や医師倫理、患者の権利保護を推進している。

これまでに「ウラニア」は、相次ぐ逮捕を受けた「私たちは自由を求める」共同キャンペーンの結成 や、トルコにおけるLGBTおよび医療関連アカウントへのアクセス遮断 、人権報道を理由とした独立系メディアT24への接続遮断 について詳しく報じている。

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